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  • 執筆者の写真千葉 芽弓

茄子、なすび!

今年の夏も帰省できないという方も多いと思います。つらいですね…。


お盆の日本人の風習のひとつ「精霊馬(しょうりょううま)」。先祖をこの世に迎える「迎え盆」の時には「早く帰って来てね」と言う思いから、足の速い馬に見立てた「きゅうり」を、またあの世にお見送りする「送り盆」の時には「ゆっくりとあの世に帰ってもらう」ため、足の遅い牛に見立てた「なす」を飾る慣習があります。私の実家では、これらにうどんを手打ちして手綱に見立てたものを背にかけていました。安全にあの世とこの世の間を旅してほしいという思いからでしょうね。


そして、初夢に見ると良いと言われる「一富士二鷹三茄子」。茄子が縁起物とされるのは、毛がない(=怪我がない)と言う説や、茄子は実がよくなるので子孫繁栄、または「事を成す」(=成功する)という意味など諸説あります。また、初物の香貫茄子(かぬきなす)が高価であったからという説も…。


今でこそ1年中いつでも食べられる茄子ですが、そもそも夏野菜で、今のように流通もハウス栽培も発達していない時代には、夏から秋の時期にしか食べられないものでした。これは茄子に限ったことではなく、日本人は昔から「地産地消・身土不二」。自分が生活する土地で採れた気候風土に合った旬のものを大切に思う心につながります。


<夏野菜の一例>


茄子の皮にはナスニンというアントシアニンの一種がたっぷり。捨てずに、きんぴらや佃煮にするととても美味しいので、無駄なく食べ切りましょう!


茄子は冷蔵庫が苦手。茄子は新聞紙などにくるんで常温保存。水分が多い初夏から夏の茄子は縦切り、盛夏を過ぎ秋茄子は名残りの茄子は輪切りにして調理するのが適しています。


そして、暦の上では立秋をすぎ、秋へと向かっています。秋茄子は嫁に食わすな、という諺(ことわざ)があるように、身体を冷やす茄子をはじめ夏野菜はほどほどに、味噌など身体を温めるものと組み合わせ調理の工夫をしてください。


茄子の調理例

今が旬で縁起物の茄子。そのトロリとした茄子のおいしさは「食卓」をきっと豊かにしてくれますよ。

  • 煮浸し

  • 揚げ浸し

  • 焼き茄子

  • 天ぷらやフライ

  • 糠漬けや田楽

  • 味噌炒め

  • ラタトゥイユやラザニア

  • ペーストにしてディップ


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