日本料理研究会
- 千葉 芽弓

- 11 分前
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如月の祝彩「梅を飾る盛り込み料理」。先日、公益社団法人の日本料理研究会の講習に参加して参りました。世界で注目される和食。和食の技と職人は世界中で引っ張りだこ、インバウンドにも人気の日本料理よし邑の冨澤浩一総料理長による料理デモを見ながらコツを学べるプロ向け講習会です。


日本料理研究会とは?
昭和5年創立の日本料理研究会は、日本料理技術や知識の伝承および研鑽、新たな素材や技法などを取り入れた日本料理の開発・普及から、日本の料理人たちの更なるレベルアップと提供料理の付加価値向上、顧客の食体験価値向上に努める団体です。
また、「全国日本料理コンクール」を主催したり、「月刊 日本料理」専門誌の出版、プロ向けレシピ検索サイトの運営、プロ向け料理講習会等を通じて、「料理人同士の調理技術や知識の共有と昇華」をされています。

季節先取り如月(2月)のお料理
今回講師を務める冨澤浩一さんは、板橋区の蓮根にある1000坪、100席の日本料理店を昭和44年に開業、経営する敏腕料理人であり、日本料理研究会の副会長も務め、2020年には黄綬勲章受賞、日本食親善大使として国内外でも活動されています。権威ある人気の方なので、築地にある会場は満員。料理人の方々が忙しい合間に熱心に勉強に来られていました。

1時間ほどの間に、お弟子さんたちとの連携で、15品以上のお料理と盛り込みを披露。試食も5品ほど提供いただきました。
1.梅の器にて先付七種を盛り込んで
「先付(さきづけ)」とは、日本料理(特に懐石料理)で、一番最初に出される小さなお料理のことで、季節感を大切にした食材や盛り付けのお料理たちのことです。
鰊茄子
鰆のうぐいす焼き
眼張油香蒸し
柚子釜
車海老蕪蒸し
梅花百合根
白和へ

2.梅花弁五種
小皿料理・酒肴を表します。
寒鯖博多押し
鰊親子漬け
槍烏賊叩き鮪巻き
白梅海老芋
鰻巻玉子寿司

3.前八寸
前八寸(まえはっすん)とは、懐石料理で“八寸(はっすん)”の前に出される小さな前菜盛りのことです。「先付」と同様に、コースの序盤での季節感や趣向を楽しませるお料理たち。
鯛かぶら
水蛸花作り
白菜すり流し

4.見立て料理、梅に鶯
見立て料理(みたてりょうり)とは、本来とは異なるものに“見立てて”表現する日本料理の技法・演出のこと。料理そのもの、または盛り付け・器を使って季節や風物、物語を象徴的に表す手法のことを言います。今回は縁起の良い梅と鶯の風景を落としこんだ演出をご披露いただきました。
梅囲い芋寿し
梅乾酪寄せ
梅独活
梅豆乳羹
梅文化焼き
梅求肥
梅包み
包みのし梅
年輪葱
枝牛蒡
苔雪花菜
糝薯


料理人の方々がご自身のお店での提供料理のヒントになることが、多々あったと思います。
私自身はあしらい・季節感の演出やアイデアなどを得て、野菜料理やナチュラルヴィーガンにどう落とし込むか考えながら様々なインスピレーションを得ることができるありがたい機会となりました。
和食の繊細な技法や季節感を感じる目でも楽しめる奥行きある風景のような演出はやはり素晴らしいものがあり、これからも世界に誇れるものではないでしょうか?大切に守り受け継いでいきたいですね。




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