top of page
  • 執筆者の写真千葉 芽弓

針供養

立春も過ぎ、日が長くなったなぁ、としみじみと感じるこの頃です。


趣味で縫い物をする以外には、針仕事をする人も少なくなり、せいぜいボタン付けやほつれを直すくらいしか針と糸を使うこともなくなってきたこの頃。


2月8日が針供養の日という風習も忘れ去られてきつつあるかもしれません。


お裁縫箱から古くなってまがったり錆びたりした針を、豆腐やこんにゃくなどの柔らかいものに刺して、癒してから近くの神社に納めるというしきたりは、日本の八百万の神(万物に神様が宿る)という精神が垣間見える日本らしさを感じます。

働きつづけた針たちの最後は柔らかくて心地よい中に埋もれて成仏してほしいというやさしさ。ほころびたり破れたりしたものを繕い大切に着たり使ったりしていたかつて。


モノを大切にする心や、全てに感謝する心は忘れずにいたいな、と針供養の日には思うのでした。

閲覧数:10回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page