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  • 執筆者の写真千葉 芽弓

本道佳子のぽっかり食堂<食レポ>

明治時代創業の神楽坂下の老舗蕎麦屋「翁庵」。懐かしい江戸の風情や民芸品などが点在する店内は、時代を超えてタイムトリップしたような気持ちになります。




そんな翁庵で、世界中で神出鬼没の和ビーガンシェフの本道佳子さんのポップアップ食堂が開催されると聞いて行ってまいりました。



インバウンドはじめ、老若男女に人気の、たくさんの人で神楽坂ですが、ここ翁庵の料理長が高齢化で土日休業をしているのを活用してほしいとのリクエストで、本道シェフのポップアップ食堂が開催されています。



その日の仕入れのお野菜と、本道さんのインスピレーションで決まるメニュー。コースで提供する日もあれば、大皿料理で提供する日もあり。それも一期一会なお楽しみ。


メニューもレシピもない、そんな創作和ビーガン料理は、写真ではなかなか伝わらない、一度食べたら誰もがファンになるものです。野菜の食感や美味しさを知り尽くし、五味を生かしベストに調理されていること、全体のバランス感も絶妙です。


生産者さんたちとのつながりを大切にする本道さんならではのオーガニックや自然栽培などの全国の愛ある生産者さん、農家さんたちのお野菜や豆、雑穀たちが色々。お野菜の素晴らしさや個性が生きたお料理たちに、喜んでいる感じがします。


この日は満員御礼で、本道さんワールドが一番光る大皿に盛り付けたビュッフェスタイルでのお料理提供。並べられるお料理たちにみなさん目がキラキラ!


いろんなカブはグリルに。それぞれのカブの個性にディルの香りがベストマッチ。


春菊の和物。

なんとそば茶をとったあとの蕎麦の実をつかっているそうで、とってもサスティナブル。品のある和物、春菊は葉っぱの部分のみをさっと食感を残して茹でて作るとこんなにもおいしいのか!と感動でした。


かぼちゃの豆乳マヨサラダとビーツで真っ赤なキャベツのラペ。


アルファルファとリーフのフレッシュサラダ。


ブロッコリー、ロマネスコのアーモンドペーストソース、とうもろこし。


里芋とどんこ椎茸の煮物。

山形の佐藤農園のコノコ芋という里芋はねっとり甘く、田楽味噌で照りつけていて、どんこ椎茸さバルサミコで煮ていて軽やかで美味しい!


そして、人参とココナッツフレークと栗の渋皮煮ごはん。


蕎麦サラダにはもってのほかのピンクと食感、ヘーゼルナッツの組み合わせも斬新で最高!


白いんげん豆などお豆のシチューは里芋ペーストが隠し味に。ドライフルーツを合わせる甘みも驚きの美味しさでした。


かぶと打ち豆のスープ。



デザートには、プルーンのアガーを使ったゼリーに、みたらし団子。

柿には国内でも1件しかいない希少なガンジー牛の牛乳で作るクリームチーズ添え(こちらのみ貴重なクリームチーズを入手したとのことでみなさんに味見提供。ヴィーガンではありません)


春菊の軸はキャベツなどと炒め物にし、余すことなく使い切ります。



連れは今回初めて食べた本道さんの料理に、おいしさだけでなく、「なぜか落ち着く」という表現をしていました。乱れた波動とエネルギーのない確固たる自信と経験、そして愛で作られるお料理は私たち人間という生き物の五臓六腑に単なる食べ物を超えるエネルギーとして伝わるんです。


本道さんのぽっかり食堂は年内残り2日間12/9と12/16のみ。なかなか都内でこのような形で本道さんの作るお料理をいただけるチャンスは希少です。席数も限られていますので、ぜひ早めに予約して行ってみてくださいね。



翁庵の2階には出雲大社が祀られていて、お参りさせていただけます。神楽坂のパワースポット、不思議な癒しの場所。外に出るとなんだか、俗世に戻ったという気分になりました。



お土産にいただいた陳皮をつくるちっちゃなみかん。


ぽっかり食堂でほっこりな一日でした。

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