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  • 執筆者の写真千葉 芽弓

平田優氏のスペシャルディナーレポート

「The Vegetarian Chance Japan2020」優勝の平田優シェフの食事会が、先日東京で行われたので伺ってきました。


フレンチ×マクロビオティック×発酵


加工品は使わず手間暇かけた手作りを貫き、愛のある食材のみを、作り手の愛ごと忠実にかつ最大限に生かして食べる人たちに届ける平田優シェフのお料理。素材の特性や旨みを引き立たせ、更に見た目にも華美ではなく本質の美しさを感じるお料理たちは、老若男女すべてに感動を与えてくれました。その背中は、クリエーターでありアーティストでありホストである料理人の真骨頂であり、その価値を高める志に、畏敬の念を感じずにはいられないものとなりました。



日本の食材、発酵をはじめとした食文化、生み出す繊細なうまみは間違いなく世界トップレベルである平田シェフのスペシャルディナー。提供されたスペシャリテなお料理たちについて、料理家としての目線で詳しく食レポいたします。



乾杯のドリンクは、自然栽培葡萄で作る酵母無添加、無濾過・非加熱、酸化防止剤不使用のヴィーガンワイン。


山形県東根市で自然との調和や生態系バランスを大切にし、ぶどう栽培から醸造まで手がけるIKKA WINESの自然発泡のワイン。芳醇な香りとおいしさ、カラダにすっと沁み渡るような優しいワインで乾杯からスタートしました。


<Amuser>

佐世保の菌ちゃんファームの人参

無農薬、堆肥は植物性のみ


コールドプレスにした甘い人参ジュース、人参を蒸し煮したピュレ状のポタージュ。軽く蒸し煮したヌードル状の人参と3構成の人参のみで構成したアミューズ。グラスに層をなす美しさ。同じ素材でありながら、一つ一つ味わいや食感も違い、優しさの中に芯の強さを感じます。胃袋を掴み、これからはじまるディナーへ期待をMAXにしてくれる序章でした。食感甘みが絶妙な人参のみとは思えない深い味わいで、一番下の黄色いピュレは少し塩味とオイルの旨味が出ています。


<Premier>

赤い野菜と柑橘のカルパッチョ

古民家の常在菌で醸した柿酢のスプレー


久留米近辺の農家さんたちの作る野菜やフルーツを使ったカルパッチョで、紅大根とオレンジや金柑などの柑橘、柿、紫人参、な生やドライのトマトが並べられています。赤とオレンジ〜紫のグラデーションの美しい一皿。Hazeの古民家の常在菌の醸した自家製の柿酢を自分でスプレーしていただく演出も楽しく、口の中でハーモニーを生み出して至福感を感じました。



<Pain>

鳥取・タルマーリーのカンパーニュ

自家製ヴィーガンバター


野生酵母と自然栽培の小麦の旨味が生きた噛むほどにおいしいパン。特に皮の旨みも最高。

自家製ヴィーガンバターもクリーミーなのに軽やか、今まで食べた植物性バターの中で間違いなく最上級のものでした。


<Potage>

蕪のポタージュ

柚子風味


豆乳のフォームの乗った蕪の旨味のシンプルなポタージュとろみと旨味に玄米を使い、栄養価や穀物の甘みが生きていながら野暮ったさの全くない洗練された味わい。トッピングされた柚子皮のアクセントも生きています。


<Risotto>

うきは・江藤さんの玄米

自家製糠漬けのリゾット


古民家で10年以上大切に育む糠床の糠漬けののった斬新なリゾット。玄米は通常はもみを浸水させて発芽させ田植えするが、江藤さんの玄米は、酢につけて発芽させ生命力の強い苗だけを選りすぐり、更に苗床をローラーで潰してストレスを与えて命の強いものだけを育てています。それはそれはすごい玄米。おいしさだけでなく、まさに命をいただき心身を培う魂の震えるようなリゾットでした。


<Premier plat>

黒米ともち麦のキャベツ包み焼き

シャンピニオンのジュレ


乾燥させたマッシュルームの出汁の生きた旨味とコクのあるスープのジュレ。甘いキャベツに包まれた黒米ともち麦の歯応えや食感も食べ応えと満足度の高いメインディッシュです。雑穀の価値・旨みを最大限に引き立てています。


<2ème plat>

里芋・菊芋・トリュフのオモニエール

野菜とポートワインのソース


パリパリの薄いクレープ生地に包まれたトリュフの香りを纏う里芋とじっくりグリルした菊芋の甘みとおいしさ。野菜とポートワインで作る美しいブロンズ色のソースは、肉のコクすら感じるほどの旨みの詰まった驚きのあるソースでした。「パリッ」「サクッ」「ねっとり」のコントラストをソースがつなぎ合わせる奥深いメインディッシュ二皿目。


<Le dessert>

りんごのタタン

モリンガの豆乳アイスクリーム

玄米甘酒のムース


隣町でつくる無農薬のあまおう。クリーミーなモリンガの緑色も美しいアイスクリームや玄米甘酒にバニラビーンズの香りの洗練されたムースの上には甘酸っぱいパッションフルーツのソース。そして、甘いりんごのタタン。穀物コーヒーまたは八女産オーガニック紅茶と一緒にいただきます。



食べ終えて、これだけの量を食べても全くからだに負担がなく幸せに満ちた感じでした。


初めて入る慣れないキッチンでこれだけのクオリティの料理をスマートに作る平田シェフに、賞賛の拍手は止まず…。常在菌たちに丸ごと包まれ久留米の古民家レストランHazeでいただきたいのは勿論、またぜひ東京でこのような機会を持っていただきたいと強く願います。

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