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  • 執筆者の写真千葉 芽弓

日本人と米。そして麦

日本人の主食のお米。

日本文化に根付いてきた米は常に食卓の中心にあり、

豊作を祈る神事や祈願、稲作の吉凶を占う伝統行事は今も全国各地で行われています。

わたしたち日本人はそういった文化を大切にしてきました。

しかし、一世帯当たりの支出額では2014年以降パンが米を上回っているそうです。

コロナ禍を機にさらにパンやパスタなどの消費は増え、外食産業の営業自粛や規制によりお米の流通先がなくなり米農家さんたちの悲鳴が聞こえるこの頃です。


参考資料:

米とパンと麺類・世帯単位での主食3品目の購入性向の推移をさぐる

(2019年時点最新版)

https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20210427-00233134/


小麦粉と日本人

メリケン粉と聞いて、懐かしい!という人もいると思いますが、

かつて小麦粉のことをメリケン粉と呼んでいたことがあるのをご存知ですか?

「メリケン粉」とは明治時代にアメリカから輸入が始まった小麦粉のこと。

そして国産の小麦粉のことは「うどん粉」と呼んで区別していたそうです。


日本産のうどん粉、すなわち国産の小麦粉は各家庭で手や水車などで石臼挽きされた地粉(中力粉)のことで、当時は精白技術もなく色もくすんだものでしたが、メリケン粉はアメリカではすでに大量生産され、精白され機械粉砕されており、真っ白な粉になっていたそうです。


かつての日本の食卓では、うどん粉は名前の通りうどんやほうとう、きしめんの他にも、各地の郷土料理にすいとん、ひっつみ、はっと汁、おっきりこみなど、様々なごはんの代わりになるような料理があり、貴重なお米の代わりとして食べられてきました。


日本人のからだに合った食べ方を

日本人の小麦粉の食べ方は、水で練り、汁物に入れて煮込むので消化がよく腸にもやさしいものでした。


四季のある島国に暮らす日本人は今でも食の叡智が受け継がれているのだから、大切にしていきたいと思います。


日本人の心身を作り上げてきた"主食"である米。


米をベースに、そして在来種の小麦のうどん粉でバラエティをつけ、旬の野菜や豆、海草たっぷりの食事で食卓をいまここで少しだけ改めてみませんか?


米の消費量が落ちる中、国は農家さんたちへ主食米から、家畜のえさのための飼料米への転換を呼びかけていますが、私たちが米を使った食卓を取り戻し、日本のおいしい米を守りましょう!

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